清水谷善誠住職のおもい

「山の上の広いお寺で、愛犬とともに境内を散歩し心身共にリラックスしてほしい。」

この思いがあって、「ワンちゃんを連れての参拝を歓迎する」と兵庫県加東市の播州清水寺は公式に発表。後にドッグランを完備し、SNSを通してこれを発表したところ、多い日には1日50匹以上のワンちゃんが訪れるようになった。

撮影:石垣の道
撮影:多宝塔跡
撮影:薬師堂前の石段

山のお寺のドッグラン

駐車場から仁王門をくぐると大講堂へと向かう参道には木々が立ち並び、江戸時代に造られた歴史ある石垣が200メートルほど続きます。この石垣の道を歩くと、参道下に見えてくるのが『山のお寺のドッグラン』です。

リードなしで自由に走れる場所を

2021年4月、愛犬家である住職家族の思いから昔の僧坊跡を整備して、ワンちゃんが自由に走り回れるドッグランを造ることになりました。寺の支援者や地域の方々にも協力していただいて、切り株や石を取り除き、広さ約170m²の場所を1.5mの木製フェンスで囲みました。

また愛犬の安全を考慮して、小型犬と中・大型犬のスペースを仕切りました。

趣のある歴史感じるロケーション

お寺の境内につくられたドッグランは全国的に非常に珍しく、このランの中からは江戸時代から続く石垣をパノラマで見渡すことができます。歴史と自然を同時に感じるロケーションは、訪れる方々にたいへん喜ばれています。

石垣の道:江戸時代に造られた石垣が200 m続く

ドッグランの利用は無料で、入山拝観料だけで楽しむことができます。

ワンコと一緒に境内を散策   

播州清水寺の境内はとても広く、さまざまな散策路があります。

注1:境内では必ずリードをお付けください

注2:お堂内へのワンちゃん立ち入りはご遠慮頂いております。

境内の旧山門付近にはひっそりと佇む『引退ポスト』があります。3年ほど前から“ノスタルジック”とSNSで話題になり、森に囲まれた姿を写真に撮ろうとする人が新緑や紅葉の時期には絶えることがありません。この『引退ポスト』の前で、愛犬と一緒に記念撮影をされるのもおすすめです。

ワンコと引退ポスト

また根本中堂の奥には、「井戸の水面に顔を映すと寿命が3年延びる。」と云い伝えられる『おかげの井戸』があります。このおかげの井戸の水面に愛犬の顔を映して、ワンちゃんの健康長寿を祈願する方々が増えています。

自然豊かな山寺の境内で、木々のざわめきや鳥の鳴き声を聞きながら時間をかけてゆっくり散策すれば、きっと日頃のストレス発散や運動不足解消になると思います。

撮影:おかげの井戸周辺

ワンコのお守り

“ワンコの健康長寿と開運招福”を祈願して住職がご祈祷した『福手御守』の授与を始めたところ、愛犬家の皆さまに大変好評です。大講堂納経所にて授与しておりますが、遠方の方や外出が困難な方に向けて昨年からオンラインの授与も始まりました。

職人の手によって一つ一つ手作りで作られたワンコお守り